納会のあとに残業してる私って……私って…!
まあ、とりあえず今年の業務も終わりました。
明日の祭りには参加しませんが、参加される方は
体調に十分お気をつけていってらっしゃいませ〜。
さてこのブログ的に需要があるのかどうかわかりませんが、
せっかく豊作でしたし、記録もとっていることですし、
5年目にして初の非BL小説ベストを選んでみました。
今年は図書館通いをしていたせいか、
ここ10年で2番目に多い冊数でしたが、
けっこうあっさりと決まりました。
(BL小説/コミックは迷って選べないのに……。
萌えとかあんまり考えないからかなあ。)
それでは早速ですが以下にて10位からです。
<リンク・画像について>---------------------
□ タイトルは(あれば)過去の感想に飛びます。
画像はAmazonに飛びます。
---------------------------------------------
☆10位
『サイン会はいかが?』『平台がおまちかね』/大崎梢
(↑記事中の2番。『サイン会〜』のみ。)
日常系ミステリという枠に入るんでしょうけれど、
本屋さん/出版社の営業さんにまつわる事件のみを
描いているという特長があります。
「凄い!」というほどではないですが本屋さん好きなら。
(『サイン会はいかが?』とその前作『配達あかずきん』は
久世番子さんによるコミカライズもあります。)
☆9位
『ガンパレード・マーチ』シリーズ/榊涼介
以前少し触れたことがあるシリーズですが、
設定を生かしつつ魅力的なキャラが活きる原作の序盤、
オリジナル要素・裏設定を盛り込んだ中盤-終盤、
そして現在はゲームのノベライズを超えて、
原作をはなれて新機軸で動く小説です。
昨年末から一気に読みましたが、1つ1つの戦争に
たるみがなく、メッセージも克明で刺激的です。
「原作と違うのはちょっと…」と思われる方も
読む価値アリだと思います。(ただし未プレイの方は
わけがわからない内容なので避けた方が無難です。)
☆8位
『フライ、ダディ、フライ』/金城一紀
勧善懲悪とまではいかなくとも、清々しさと爽快感、
そしてスピーディでユーモラスな展開は随一でした。
映画版でも、クーデレ高校生×ヘタレオヤジに
不覚にもハァハァさせられてしまいました。
劇場で見なくてよかった…!(あやしいひとになるから)
☆7位
『チョコレートコスモス』/恩田陸
陸、恐ろしい子…!とガラかめファンは
亜弓さんばりの白目をして読むべき作品です。
あれが小説になるとこうなるのね、という
むちゃくちゃ熱い女同士の演技が描かれます。
どう見てもマヤと亜弓さんなのですが、
インスパイアじゃなくてちゃんとオマージュ!
500ページを1日かからずに「読まされ」ました。
ところで亜弓さんにはなぜさんづけしてしまうのでしょうね。
☆6位
『詩羽のいる街』/山本弘
お金も家もないけれど、わらしべ長者のように、
ひとを紹介し循環させ、その報酬をものでもらい、
ひいては幸せをつくりだしてゆく女性「詩羽」を
軸にして描かれる、現代のわらしべ物語です。
ありえないんだけれど、ありえて欲しい「詩羽」が
とても魅力的です。善人も居れば悪人も居るし、
犯罪も当然あるけれど、それでもみんなが
つながることで少しずつ幸せになれる。
現代に欠けている何かが描かれているように思います。
☆5位
『フロント・ランナー』/パトリシア・ネル・ウォーレン
感想を書いてますので手短に。エイズ問題の前時代、
宗教的価値観において差別されていた時代の、
ゲイリブのさきがけ的ゲイ小説です。
女性が著者というのも素晴らしいところ。
☆4位
『武士道シックスティーン』/誉田哲也
「剛の女の子」と「柔の女の子」、言い換えれば、
「今時ハエを箸でつかむ人の兵法にこだわるヘンな子」と
「日舞の影響で動きがヘンなチャンバラ剣道の子」と
お互いに評しそうな女の子達が出会い、その対比、
剣道に対するスタンスの対立、そして理解、
はたして剣道を含む「道」とはなんぞや、ということを
双方の目を通して感じることができます。
本の作りも面白く、紅と白の2本のひもがついており、
剣道にふさわしいつくりになっています。
こういうのはハードカバーならではのあそびですよね。
なお続編の『武士道セブンティーン』『武士道エイティーン』、
コミカライズ作品もあり、映画化も予定されています。
(エイティーンは私は未だ読んでません。来年のお楽しみに。)
☆3位
『新版 小説道場』/中島梓
これも感想を長々と書いているのでここでは軽めに…。
小説では無いですけれど、そこらの小説よりも
読み応えがあります。特に、1巻〜2巻あたりの
テンションの高さと熱気は一読の価値ありです。
これがあっての今のBL、ひいてはこのブログがありますね。
☆2位
『ななつのこ』/加納朋子(←記事中の5番)
こちらも軽めに。今年は、『シンデレラ・ティース』(坂木司)、
『タルト・タタンの夢』『ヴァン・ショーをあなたに』(近藤史恵)
など、多くの日常系ミステリに手を出しましたが、
その中で、構成の妙に驚かされた作品でした。
続編の『魔法飛行』『スペース』も素敵でした。
☆1位
『十二国記シリーズ』/小野不由美
(↑これはシリーズ中最も燃えた作品。珠晶大好きです。)
何年か前に2冊ぐらい読んでやめちゃった自分を
説得しに行きたい。もっと早くに読んでおけっ!
ええ、いまさらはまったんです、ええ。
……面白いものに出会うのは何時だっていいじゃない!
というわけで主上のご慈悲(新刊)を希う民草の仲間入りです。
異世界の雰囲気がいい、異世界での冒険が楽しい、
キャラクタの個性が面白い、ショタ黒麒麟萌え…とか
色々と理由はありますけれど、ファンタジーの中で、
麒麟(宰相)と選ばれた王により国が栄え衰退する
システムの不合理さ理不尽さなど、神や政治への
提議も描き出しているところがたまりません。
この作品ほど、「突然王に選ばれた」というドリーム設定が
嬉しいと思えないファンタジーがあるのでしょうか(笑)
でもって恐ろしいことにまだ完結してない……!
どのくらい待てば完結するのでしょうね、これ。
最近は短編をいくつか書かれてはいるようですけれど、
単行本になるのはまだ先だろうし……
続きが読みたくてたまらないよう。
来年こそ出してくだされー!という念もコミで1位です。
というわけで、豊作だった非BL小説ベストでした。
明日はBLコミックベストかな…それでは、また明日。