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【2011年BL系感想一覧ページ】

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東京心中 上 (EDGE COMIX)
東京心中 上 (EDGE COMIX) (JUGEMレビュー »)
トウテムポール
2013年マイベストコミック。
はじめは装丁に惹かれて。
過酷なTV業界は仕事に恋に
ひたむきな若人が支えています。
交渉人は休めない~榎田尤利100冊記念特別版~ (SHYノベルス310)
交渉人は休めない~榎田尤利100冊記念特別版~ (SHYノベルス310) (JUGEMレビュー »)
榎田 尤利
2013年マイベスト小説。
早2年、また芽吹たちに合えました。
生きていることの大切さを
感じさせる彼らの営み。
それだけでベストなんですよ!
空と原 (EDGE COMIX)
空と原 (EDGE COMIX) (JUGEMレビュー »)
中村 明日美子
2012年マイベストコミック。
分別つくオトナだって、
まっすぐに恋をする権利はある。
お菓子の家: 〜un petit nid〜 (プラチナ文庫)
お菓子の家: 〜un petit nid〜 (プラチナ文庫) (JUGEMレビュー »)
凪良 ゆう
2012年マイベスト小説。
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相反する絶妙な距離の取り方に
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交渉人は愛される (SHYノベルス)
交渉人は愛される (SHYノベルス) (JUGEMレビュー »)
榎田 尤利
2011年マイベスト小説。このシリーズを
通して読んできて、本当に良かった。
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また芽吹達にいつか会いたいです。
真昼の恋 (ショコラコミックス)
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草間 さかえ
2011年マイベストコミック。
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スウィーパーはときどき笑う 交渉人シリーズEX. (SHYノベルス)
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榎田 尤利
シリーズ3冊で2010年マイベスト小説。
この『交渉人〜』世界の住人、
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卒業生-春- (EDGE COMIX)
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中村 明日美子
2010年マイベストコミック。
『同級生』の王道がより一層
輝いて帰ってきました。
ぜひ冬と一緒に一気読みを。
放水開始! ?許可証をください !6 ?  (二見シャレード文庫 う)
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烏城 あきら
2009年マイベストBL小説。
ワーキングの素晴らしさと
3年ぶりでも色褪せぬ面白さ。
俎上の鯉は二度跳ねる (フラワーコミックスアルファ)
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水城 せとな
もう別格と言ってよい2009年の
マイベストコミック。
ドロドロの執着愛なのに美しい。
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2008年マイベスト小説。
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下巻の最後まで手が止まりません。
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中村 明日美子
2008年マイベストコミック。
シンプルさの中に、これぞBL!
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吸血鬼と愉快な仲間たち Vol.2 (Holly NOVELS) (Holly NOVELS)
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檻の外
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前編『箱の中』と合わせて
2006年のSS級作品。
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夏の塩―魚住くんシリーズ〈1〉 (クリスタル文庫) (JUGEMレビュー »)
榎田 尤利
2006年SS級作品のひとつ。
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落語家シリーズ 花扇
落語家シリーズ 花扇 (JUGEMレビュー »)
剛 しいら
2006年SS級作品のひとつ。
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永遠の昨日
永遠の昨日 (JUGEMレビュー »)
榎田 尤利
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今宵、雲の上のキッチンで (B-BOY NOVELS)
今宵、雲の上のキッチンで (B-BOY NOVELS) (JUGEMレビュー »)
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2008年の新装版です!
ニューヨーク・ニューヨーク (1)
ニューヨーク・ニューヨーク (1) (JUGEMレビュー »)
羅川 真里茂
私の人生を変えた一冊。
ゲイの哀しみ・喜びを教えてくれた一冊。
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『男色の景色-いはねばこそあれ-』/丹尾安典
2週間前にも似たことを書いたような気がしますが、
週末の前にちょっとイヤな事があったためか、
この土日は物語に没頭していました。

普段はあれもこれもと気が散るのに、
そういうときに限って集中力が増したりして、
どっぷりと入り込んでしまいます。
現実逃避だなあとは思うものの、物語の中に
いるときは、現実の煩わしいことが消えて、
快楽に浸れるから気持ちいいんですよねえ。

おかげさまでリフレッシュはできたので、
来週も頑張れそうです。それなりに頑張ろう。

さて、そんなことを書いているわりに、
珍しく今日は物語の感想じゃありません。
男色に関わる膨大な資料です。
長々と3週間読むうちにいろんな驚きがあり、
書かないのももったいない、ということで、
以下つらつらと感想です。




『男色の景色-いはねばこそあれ-』/丹尾安典
新潮社 (2008/12)
【Amazon】


*   *   *   *   *   *   *

「男同士の恋愛感情を扱った作品」というのは、
浸りきってるから俯瞰は難しいのですけれど、
実感として現在では多くはBLと同人誌、というか
ほとんどがそうなっていると思います。

けれど、ちょっと前までは、今では「古典」だの
「芸術」だのにも通奏低音として存在していたんだよ!
な、なんだってー!という小論なのです。

1章から6章まであり、それぞれが独立しているので、
お堅い本の割には読みやすかったです。…いや、
興味ないところはすごく時間がかかって、
興味あるところはあっという間だったというか。
個人的には、第1章「嘆息」は一番興味が無くて、
「安藤って誰よ!」「大杉って(以下略)」という
無知丸出しでいきなり躓いてしまいました。

ただ、ところどころ谷崎潤一郎やら井伏鱒二やらが
登場しますし、彼らの学生の頃の少年愛の
お盛んさには驚かされました。
今東光もう谷崎潤一郎に告白している、
「中学時代は盛んにやりました。同級生だけで三人、
下級生は美少年の限り手当たり次第でした」(p.10)
BL学園ものってレベルじゃねーぞ!こら!

第2章「連れ鳴く雁」は、一転薔薇族からスタートし、
三島由紀夫、内藤ルネ、中原淳一、高畠華宵、と
私でも知っているような名前が挙げられてゆき、
南方熊楠や、岩田準一と乱歩と研究家へ繋がります。
研究家の凄さってこのマメさと執拗さだよなあ。

第3章「一条の水脈」は、大まかに言えば美童文化の歴史。
町人、武家、僧侶、貴族、まあぶっちゃけいろんなとこに
男色の気配があった時代をひろーく扱っています。

この章で驚いたのは、万葉集でご存知の大伴家持と、
藤原久須麻呂(くずまろ。くずまろってひどいな)との
間に交わされた歌が男色歌だ、という話です。
いめ(夢)のごと おも(思)ほゆるかも は(愛)しきやし
きみ(君)がつか(使)ひの まねくかよへば
(訳) 愛するあなたの使いがたびたび来るなんて夢のようだ(p.133)
それに対してまんざらでもない歌を詠むくずまろ…。
こ、こんな昔からこんな萌え題材があったとは!

第4章「華苑」は、俗にいう「おかま」や、
私がこれを読むきっかけにもなった「杜若」がなぜ
男色花なのか、などの隠語の由来を説明してあり、
さらには光琳の絵などに意図が隠されており、
それは男色を示している、という考察が導かれます。

この章が一番面白かったです。
「おかま」の由来は、お尻の形がそれと似ているからとか、
陰間の「げ」が省略されたとか、そもそも陰間とは、
「か」と「げ(け)」の間、つまり「きく」=菊だとか、
そりゃこじ付けだろ、と思う諸説まで書いてあり面白いです。

咲く季節によって、梅が兄分菊が弟分、とみなされたり、
能の杜若といえば在原業平、在原業平といえば男色(らしい)、
よって杜若=男色花、という花の見なしも興味深い。
真実はどうあれ、俗説ってのは面白いんですな。
この前見に行った「染模様恩愛御書」でも
杜若がラストで降ってきたりしましたものね。
そうやって見ると、また違った楽しみがあります。
ちなみにこの4章のラストの言葉がこれまた素敵です。


第5章「そへ歌」は、歌の中で詠まれた梅や花に
さらにクローズアップ。百人一首のそえ歌、
「なにわづに〜」も梅の花(兄分)だとはね……。

第6章「礼装」は、川端康成の『伊豆の踊り子』がほとんどです。
ええー、以前読んだけれどこの行間は見えなかったわ!
『少年』(川端自身の少年愛経験を元にした作品)と
ともにもう一度読んでみたいと思います、はい。

自分の興味のあるところだけ短く書くつもりでしたが、
結局長くなってしまいました。実際はもっと詳しく、
広く書かれてますので、興味のある方は図書館で
借りるなどしてみてはいかがでしょうか。

(P.S. 読むきっかけを下さった Kさん、ありがとうございました。)
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